屋根の上から車庫上へ

2000年10月、家の建て替えで屋根上栽培に終止符を打ち、ブドウとキウイはあきらめて処分しました。同時に垣根のブルーベリーも処分し、あちこちに嫁いでいきました。屋根上のブルーベリーだけは維持。屋根上栽培の経験から、家を建てる前から家の前を全面車庫にして、その上でブルーベリー園を作ることを夢見ていました。そして、できあがったブルーベリー園の平面図が下記の通りです。



栽培の中心は杉板プランター

車庫の高さは2.5m、屋根は薄いトタンの波板ですが、非常に丈夫なので、かなりの力に耐えられます。南側を高く北側は10cmの落差をつけ、潅水時の余剰水と雨水を回収し、雨水リサイクルタンクへと導いています。南北5m、東西10m、家の南側、道までの間を全面利用しています。いままで外に借りていた駐車場も必要無くなり、その上の空間を立体的に利用ということで一石二鳥となりました。近くの材木屋さんから杉板を購入し、大形プランターを自作して、バーナーで焼き、カナダ産ピートモスだけを入れて植えています。1000リットルのプランターの内法は幅68cm、深さ42cm、長さ3.6m、4cuftのピートモスが4袋入ります。最初はそこに6株植えましたが、徐々に間引いて将来は3株にする予定です。



栽培は順調にスタート

屋根から下ろして家の建築中は仮住まいの庭に疎開、車庫上プランターに植え付けたのは約3ヶ月後の1月初めでした。それでも春になり、1本も枯れることもなく順調に生長が始まりました。いっせいに芽吹く様はなんともいえませんでした。道側花プランターは冬から春にはパンジーが主役です。ブルーベリーにも花が咲き、いっぱいの実が成りはじめました。



防鳥網

以前の垣根や屋根上栽培では、かなりヒヨドリなどに食われていましたが、車庫上では防鳥網を張ることにしました。5×10m全面を高さ2.7mで覆うための防鳥網は、11m×15mで足りるだろうと計算し、たまたまブルーベリーニュースの広告にあった望月編織工業(株)に発注したら、すぐに送ってくれました。15mm目合のブルーベリー専用というものです。支柱は、特別のものではなく、菜園で使っていた園芸用のミラポールの20mm径の270cmのものをハイセッターで止めながら組み合わせました。支柱の先端のクロスに切られた溝に針金を組み、そこへネットを張りました。下はプラスチックのパッカーや紐で固定しました。実の収穫が終わった10月、棒で手繰り寄せて北側の端の部分に寄せて紐で縛ります。翌年また広げれば簡単に張ることができます。



そして収穫

ブルーベリーは色付いて何日か後、自然に落ちる寸前がいちばん甘く美味しいと思います。それまでは鳥との競争で色付いて間もなく収穫していました。ヒヨドリやスズメに食われることなく完熟まで待って収穫できるのは防鳥網のお陰です。ごらんの品種は代表的なティフブルーです。ラビットアイ種の古い品種ですが、丈夫で品質も収量性も共に優秀です。



その後伸びる伸びる

その後の伸びは凄まじく、植えて2年目には防鳥網を突き抜けて徒長枝が伸びるようになりました。そこで昔の垣根のように伸ばし放題にはできないので、剪定することにしました。また、1000リットルプランターに6株は窮屈になってきたので、一部間引きをしました。ごらんのスパルタンの両脇にはティフブルーがあったのですが、両方とも抜いて、スパルタンの枝を広げて大きく仕立てています。



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